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「将来価値」と「現在価値」について - denziha

2024/04/12 (Fri) 11:47:47

お世話になります。

退職給付金や資産除去債務の計算のときに
「割引率」という言葉が出てきますが、あの理屈が腹落ちできません。
割引率を使わず定額で按分すればいいんじゃないの?と思ってしまいます。

調べたところ「時間価値」というキーワードが
よく出てきたので自分なりに調べてみたのですが、
たぶん「将来価値」と「現在価値」という概念が
わかってないのが理解できていない原因のような気がしてます。

ざっくりした質問で恐縮ですが、もしよろしければご教示ください。
よろしくお願いいたします。


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Re: 「将来価値」と「現在価値」について - さはら

2024/04/13 (Sat) 12:06:10

質問を読みました。私も、わからなかったなあ、という懐かしさがあり、少々回答を作ってみました。お答えになっていないかもしれません。そのときは、申し訳ありません。
企業が、資金調達を考える際には、20年、30年のスパンで考えます。
資産除去債務についても、同様に考えることができるので、まず、退職給付金引当金について考えを進めたいと思います。
新卒者が退職するまでの年限は、およそ40年、企業財務を立案するには、そういった長期間で考える必要があります。こういった時間感覚をもつというのが、割引率を理解すための第一歩です。すると、退職給付金の資金を調達、蓄積する時間を考えるときに、時間軸を用意する必要が出てくることが理解できます。
退職給付金の資金調達でも、20年、30年のスパンでの資金運用を前提にして資金需要を計算しなければならない、とする。つまり、時間の経過を無視して、資金の額を考えるのは難しいのではないかということです。年々の予定額がおよそ確定していても、年々の予定額が長期にわたる時は、時の経過を無視して計算することは、現実的ではないと考えられるのです。
実例をあげると、三菱商事の2021年3月の退職給付に係る負債は、127,394百万円(1千273億94百万円!)となり、これだけの資金規模になると、割引率設定が非常に意味をもってくると考えることができるのではないでしょうか。
いきなり、割引率を捉えることは、denzihaさんにとって難しいと思われるので、時間の経過を資金の価値に織り込む必要性を理解するために、日常生活に身近な利息を使って考えることにします。
現在の1億円が20年後まで運用(金融機関に預け入れ)した場合、利息がつきます。1%の利息が付くとすると、1年後には、100万円の利息がつきます。これを複利で20年運用すると、1億2201万9004円となって(「生活や実務に役立つ計算サイト」より)、約2200万円の利息が付いてきます。したがって、三菱商事の資金規模に比べれば、たった1億円の資金でも20年後の資金と今現在の資金の価値は、利息率を無視して計算はできないといえます。現在の資金1億円の価値は、将来に向かって考えると、1億2200万円に膨れ上がる価値を有するのです。
割引率とは、この利子率の逆の概念です。利子率は将来に向かって時間のベクトルが向かう概念なのに対して、割引率は、将来から現在に向かって時間ベクトルが描かれる概念なのです。割引率が利子率の逆の概念といったのは、このベクトルの向きが逆という意味において言いました。
利子率は、20年後の資金はどうなるのかを求めるために用いることができる比率です。この利子率を用いて、複利で計算すると、約2200万円の利息が付くことがわかりました。
これに対し、割引率とは、20年後に必要な資金の額、例えば、20年後の3月に支払うことになる退職給付金ための資金1億円について、現在用意しておくべき資金はいくらかを算定するための比率です。
割引率とは、この利息の例でいえば、1%の金利の下で考えると、20年後に1億円貯めるには、現在、いくら資金を持っておくことが必要かを計算するための比率です。
「生活や実務に役立つ計算サイト」で計算しますと、将来価値(20年後の必要な退職給付金の支払資金)1億円のために、現在用意しておくべき資金は8,195万4,447円(現在価値)と計算されます。
簡単化をして、仕訳をきると次のとおりです。
(借方)退職給付費用8,195万4,447円(貸方)退職給付引当金8,195万4,447円
となり、この仕訳をきることにより、会計上、現金または現金等価物に当たる資金の一部を計理上、間接的に拘束することができます。実際に拘束しようとするならば、預金を区別しておけばよいのでしょうが、実務上はそこまで資金を管理している企業は公益法人などの非営利法人でもない限り行っていないと思います。
資金拘束することが必要な額を求めるために、「割引率」が必要になります。20年後、30年後のための資金需要の額を算定するために、割引率の概念が必要になります。利子率と割引率が一致するのは、市場の貸出金利をもちいるのが一番簡便であると認識しておけば、計理では事足りるからと思います。
割引率を用いると、退職給付金の支払のための資金需要、同じように資産除去のための所要資金が算定できます。
以上が割引率の概念が登場してくること、その概念が必要なことの説明ですが、denzihaさんの質問へのお答えになっているでしょうか。
余談ですが、割引率のこの「割」の意味には、「ひきやぶる」という意味があります。将来のある時点から現在へと時の経過の流れをひきやぶる、というように考えて、割引率を将来の価値を現在の価値にひき戻す比率と拡張して考えれば、上で説明したストーリーをショートカットできるとおもいます。

Re: 「将来価値」と「現在価値」について - denziha

2024/04/15 (Mon) 16:09:39

さはら様

ご回答、ありがとうございます。

なるほど、
「利息率がX%だからY年後にZ,ZZZ円貯めるには今N,NNN円必要…」
という、未来を基点にした考え方なのですね。
「何年か後にこれだけ必要だから"割り引いて"考えていくと今時点でこれだけ必要…」
のようなイメージでしょうか。

時間が経つと価値が"上がる"のに割"引"(下がる??)…
というところで混乱してたのかもしれません。
ありがとうございます。
なんとなく、イメージ湧きました。


cmc横山様
先日の質問会でご教示頂きまして、ありがとうございました。
勉強頑張ります。

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