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工事損失引当金 工事進捗度 - 仮面ライダー
2020/06/18 (Thu) 16:24:12
工事損失引当金繰入で工事進捗度は変わらないんですか。
工事損失引当金について詳しく教えてください。
Re: 工事損失引当金 工事進捗度 - 東北
2020/06/23 (Tue) 20:46:51
お疲れ様です。
>工事損失引当金について詳しく教えてください。
この書き込みだけだとどこが引っかかっているのかがわからないので、自分が勉強していて引っかかった点をベースに解説します。
問題点が工事損失引当金なので、以下のような単純な仮定を立てます。
1)工事原価総額80で見積もった工事を120で請負う契約を結んだ
2)工事期間は4年間
3)工事は常に一定に進む(工事原価は常に一定に発生する)
4)半成工事の前受金や売掛金は考えず、期末に計算された収益が即日もらえるものとする
この場合、4年間の収支は以下のとおりと見積もれます。
1年目 2年目 3年目 4年目 計
工事収益 30 30 30 30 120
工事原価 20 20 20 20 80
(原価の累計) (20) (40) (60) (80)
進捗率 25% 50% 75% 100%
損益 10 10 10 10 40
このままでは何も問題なく、トータル40(収益120-原価80)が計上されて終了ですが、工事損失引当金が問われる際、次のような「状況」が追加されます。
5)3年目の期首に工事原価を再見積したところ、原価総額が140になることがわかった
6)その他の条件はまったく変わらないものとする
「3年目期首に」見直しがされているので当然「今現在は『3年目期首』」です。
よって、「3年目以降」が次のように修正されます。
↓今ここ
1年目 2年目 3年目 4年目 計
工事収益 30 30 17 43 120
工事原価 20 20 50 50 140
(原価の累計) (20) (40) (90) (140)
進捗率 25% 50% 64% 100%
損益 10 10 ▲33 ▲7 ▲20
>工事損失引当金繰入で工事進捗度は変わらないんですか。
原価比例法で進捗率を測る場合、上記にように進捗率は変わります。
(原価総額が大きくなる≒ゴールとなる「完成」までの道のりが遠くなるわけです)
別な基準で進捗率を計算しているのなら話は別ですが、簿記や建設業計理士の試験ではまず間違いなく原価比例法で出題されるので、「変わる」程度の理解で良いと思います。
ここがポイントですが、3年目・4年目の損益はあくまでも「トータルで考える」点にあります。
↑のように、当期(3年目)だけを切り取ってしまうと「損失▲33」ですが、この額はトータル収支の「▲20)を大きく上回っています。
これはひとえに「1年目・2年目に10ずつ利益を上げている」としているためであり、落ち着いて考えると「一連の工事でトータルは損しているのにある年は利益が出る」という考え方はおかしい、とわかります。
よって3年目の時点でいったん損益を精算します。
10(1年目)+10(2年目)+▲33(3年目)=▲13
この「▲13」が現時点(3年目)で確定した損失です。
この論点は個人的に、ある程度知識がついた状態だと「過年度(1年目・2年目)の損益は確定している(財務諸表はいじれない)」という思い込みが一番「つまずく」点だと思っています。
イメージとしては「流れをすっとばして、損益を収納する繰越利益剰余金を考える」と良いと思います。
「過年度の財務諸表はいじれない」は正しいです。
事実、「1年目・2年目の利益を戻し入れる」仕訳はしませんしする必要もありません。
3年目で確定したトータルの損失は「▲13」ですが、「3年目『だけ』の財務諸表では
↑のとおり、収益17-原価50=損失▲33 が計上されます。
これが損益の収納先である繰越利益剰余金で勝手に精算されるわけです。
1~3年目の繰越利益剰余金の流れを見ると
1年目 +10(累計10)
2年目 +10(累計20)
3年目 ▲33(累計▲13)
となり、現時点(3年目)の損失▲13が確認できます。
さてやっと(長くて済みません)工事損失引当金の話ですが、
↑のとおり、「最終的な損失▲20」に対し、今現在(3年目)確定させた損失は「▲13」です。
その差(あるいは4年目の損失)である「▲7」がほったらかしになっています。
会計は保守主義の原則で「解っている損は早めに計上」する必要があります。
ここで出てくるのが「工事損失引当金」というわけです。
3年目の時点で「まだ▲7損する」ことがわかっているので、以下の仕訳を切ります。
<工事原価 7/工事損失引当金 7>
つまり「4年目の工事原価のうち、『7』は損する部分だからさっさと計上してしまおう」という理屈です。
ただその「原価7」はまだ「発生」してはいないので、対応科目として工事損失引当金を使うわけです。
(「将来の損に備えて引当金をプールする」イメージでしょうか)
そして4年目に工事が完了したら逆仕訳をします。
<工事損失引当金 7/工事原価 7>
4年目の工事原価50の中には「実現した『損となる7』」が含まれています。
この「損となる7」は3年目に計上済み、ということですから逆仕訳で打ち消す、という理屈になります。
以上の工事損失引当金を考慮した場合、「実際の動き」は次のようになります。
1年目 2年目 3年目 4年目 計
工事収益 30 30 17 43 120
工事原価 20 20 57 43 140
(原価の累計) (20) (40) (90) (140)
進捗率 25% 50% 64% 100%
損益 10 10 ▲40 0 ▲20
東北さん ありがとうございました。 - 仮面ライダー
2020/07/12 (Sun) 21:18:14
返事まで長くてごめんなさい。
工事進捗度の質問 説明 ありがとうございました。
初めての書き込みでしたが助かりました。
動画で説明してください - 橘ギャレン
2020/09/24 (Thu) 21:33:12
1.最適セールスミックスの線形計画法(リニアープログラミング)と優劣分岐点
2.設備投資意思決定の耐用年数が違う場合の反復投資しない場合の計算
3.有価証券の総記法
この3つについて動画で説明してください。
もしすでにしていたらわかる方はどの動画か教えてください。
よろしくお願いします。